突然ですが、みなさんお風呂屋さんの番台に座ってみたいと思いませんか？
あるんですよ。座らせてくれるところが。
ここは上野。しのばずの池のほとりに台東区立下町風俗資料館はあります。
東京には江戸情緒を味わえる３つの資料館（深川江戸資料館、下町風俗資料館、江戸東京博物館）が
あるんですけど、ここはそのなかでもいちばんこじんまりしてはいますが、なかなかツボをおさえた素敵な
ところです。
館内には、昔の下町の建物が実物展示されていて、駄菓子屋とか長屋の職人の家なんてのが建っています。
おもしろいのは、そういう家に玄関から入って、座敷に座ってみることができるところです。
もちろん部屋のなかには、家具はもちろん、生活そのままの雑貨なんかがそのまんま置いてあって
駄菓子屋に入って、奥の間にざぶとんが敷いてあって、ちゃんとちゃぶ台の上には湯飲みが置いてあるんです。
そんなところに座って、店にお客さんがくるのを待っていると。もうすっかり自分は駄菓子屋のばあちゃんに
なりきっちゃいます。
で、いちばんのおすすめはもちろん銭湯。もちろん番台あります。
ちゃーんとどっかの銭湯で使われていた本物の番台が置いてあるんです。年期はいってます。
わたし、番台に座って、はじめて謎がとけました。
あの引き出しのなかはあんなふうになってたんだ。ふーん。
なんでも経験してみるもんです。 |